テクノロジーパッケージLHRobotics.Visionによって、Liebherrは産業用ロボットのビジョンアプリケーションを対象に、そのノウハウを幅広いユーザーに提供しています。
テクノロジーパッケージは、画像データ取得用のプロジェクタベースのビジョンシステム、物体識別および物体選択用のソフトウェア、衝突を起こさない部品の取り出し、そして搬送先までのロボット経路計画によって構成されています。
各用途に応じて異なる画像分野のバリエーションを持つプロジェクタベースのビジョンシステム
基本ライセンス
割安の基本ライセンスは、ワークの大まかな格納のみを希望するお客様向けに提供されています。これに関して、格納計画は必ずしも必要ありません。ロボットモデルや障害物がないため、例えばグリッパーが箱に必ずしも入らないような場合など、箱の外の衝突点検を重視しないお客様にも適しています。
基本ライセンスではLHRobotics.Visionの低スペックバージョンを稼働させることができます。基本ライセンスから除外されるのは以下の機能です：
プロライセンス
プロライセンスでは、LHRobotics.Visionソフトウェアを無制限にご使用いただけます。このライセンスは、取り出しから最終的な格納まで、経路の衝突点検を重視するお客様を特に対象としています
オプションのシミュレーションツールLHRobotics.Vision Simを使ってユーザーは工程を仮想的にテストし、最適化することができます：
傾斜などによりワークの向きが変わる複雑なパレット解除作業では、2Dまたは2½Dビジョンシステムの場合、技術的な限界に達してしまいます。そのためにLiebherrはお求めやすいの3Dロボットビジョンソリューションを提供しています。画像データの
取得は、ロボットアームのジョイント部に直接取り付けができる 3D カメラを通じて行われます。3D画像の評価には LiebherrのビンピッキングソフトウェアLHRobotics.Visionの低スペックバージョンが使用されます。
プログラミングスキルが全くなしで複雑なアプリケーションを設計？LHRobotics.Visionなら可能です：直観的に操作できるグラフィックユーザーインターフェースを使い、以下の簡単な手順で必要なすべての情報を迅速に入力することができます：
シンプルな形状の場合、モデルは直接ソフトウェアで作成するか、または既存のCADデータをインポートすることができます。
すべての軸動作を含めた部品の取り出しをソフトウェアでリアルに再現するために、グリッパーも細部にこだわって作成されます：多関節グリッパーや7軸または8軸目を表示させることもできます。干渉輪郭がある場合、その時点のグリッパーの開閉状態が考慮されます。ここでも、既存のCADデータを利用することができます。
ワークピースとグリッパーが接触する場合、適切なグリップポイントを定義することが大切です。これは、グリッパーを視覚的に配置するか、または座標を使って正確に定義することによって可能です。自由度のテストは可能で、LHRobotics.Vision Simプラグインを使えば実際のピッキングサイクルをシミュレートすることができます。これにより、ソフトウェア内でグリッパーをすでに最適化することができます。
部品とグリッパーが作成されると、次は周辺部です：作業スペースの確認に使用されるロボットがライブラリから選択されます。障害となるものはすべて事前に把握させることができます：
掴む部品の変更や新規部品等により変更が必要となった場合、それがうまく機能するか事前に確認したいものです：当社のLHRobotics.Vision Simオプションパッケージならそれが可能です。オフラインプログラミングであるため、現行のセルに介入することなく実現性を確認することができます。こうすることにより、セル内のすべての工程をテストし、事前に試運転することができます。
ソフトウェアバージョン3.4では、AIが活躍します：以前は部品識別のパラメーターを自分で設定する必要がありましたが、今やパラメーターは自動で最適化されます。
手順は、オペレーターがカメラスキャンを数回行い、読み込んだ点群データを分類、つまり部品が有る場所と無い場所を定義するだけです。これにより、ソフトウェアはどこを探せばよいかを理解し、ワークの探索と認識を繰り返し行いながら探索パラメーターを最適化することで、できる限り多くのワークを認識されるようにします。「計算ラウンド」ごとに学習を重ね、自らを改善していくというまさに先進的なシステムです。
要求の厳しいビンピッキングの用途に最適なのは、ZIVID 3Dカラーカメラです。これは最高水準の産業要件を満たしています：カメラは、IP-65認証を取得しているため防塵・防滴仕様となっており、運転時の衝撃や振動、温度変化に対して広範囲のテストを行っています。
99.8%を上回る高い点精度と寸法計測精度によって正確かつ完全な点群データを実現し、これによって卓越した部品識別と信頼できる工程を可能にします。カメラおよびプロジェクターはコンパクトに設置されているため、影ができたり障害物になる問題はありません。
カメラのソフトウェア開発キット(SDK) は、LHRobotics.Visionの中で直接呼び出すことができます。この中では、カメラの露出や動画フレームレートをスライダーで直観的かつシンプルに調整できます。
背景とのコントラストが弱いものや反射するもの、そして照明が強過ぎるものや弱過ぎるものは、部品認識に大きな困難を伴うことがあります。ZIVIDは、HDR撮影と時刻スタンプ付光切断方式による高度なカメラ技術でこれを解決します。
他のカメラシステムをご希望の場合にも選択肢をご用意しております。
LHRobotics.Visionには、オープンセンサーインターフェースが搭載されているので、Ensenso、Keyence、Photoneo、Wenglor、Sensopart、その他多くのカメラシステムも組み込むことができます。
私たちがロボットビジョンアプリケーションに関するご質問にお答えします。
Jürgen Groß
Sales Manager Bin PickingSales Director Cells & Flexible Manufacturing Systems, Automation Systems, E-Mobility
Liebherr-Verzahntechnik GmbH
Kaufbeurer Straße 141
87437 Kempten
ドイツ
電話: +49 170 950 09 89
Eメール:
当社のカスタマーマガジンおよびプレスリリースの興味深い記事をご覧ください
